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琵琶湖物語④/マッチ・ザ・スジエビ

2006年12月9日

釣り場近くで想定外の接触事故に巻き込まれたが、何とか騙し騙しでセブンイレブンの駐車場から母港桟橋に、Hayasiさんと不幸中の幸い五体満足で、その事故で破損した車で到着できた。 きっと一生忘れない釣行となるだろう。

天気は曇りでいつ雨が降ってきてもおかしくない状況だった。 天気予報では昼から小雨であるが、風速0メートルで「静穏」と書いてあった。

先週末のの試験釣行だと爆釣ではないが、いつものポイントで釣れたとのことも、3cmクラスでないと食いが極端に悪いのが特徴的だったそうだ。夏のどかぁぁぁぁぁんといった強烈なアタリではなく、口を開けずにしゅるっと吸い込むような判断に迷うようなアタリに変わっているそうだ。釣師朗はこの話は以前から聞いていたので、密かに対策済みであった。

7時過ぎに出船、なんでこんなに出口が浅いのかの中、船を二本松から海津大崎へと進めるコースを今回は最初に選択した。今までは反対側を曳いてから竹生島とそのずっと沖に戻ってくる得意のコースだが、前回はそこよりも大崎沖が大物もヒット数も多かったことから、今回は反対周りで攻めてみたわけである。

さらに前日から現地入りのUさんがタナがバラバラだったとのことから、6色と9色の組み立てで探りを入れた。どんよりした曇りのため光量が乏しいのが気がかりだった。水温は13.1℃だった。9色側はド派手さでフラッシャーをセットした。

50メートルラインを定番速度で曳くも魚探の反応は正にゼロ、ぜんぜん何も無い状態が続く。

初っ端に菅浦湾に入ったROSCOさんから魚影が濃くヒットが出ているとの無線を受信した。UさんもHayasiさんもこの周辺に展開していたようで、暫時菅浦湾に集結しだすとヒット、ヒットの景気の良い無線が飛び込みだしてきた。

釣師朗の方はというと鳴かず飛ばすの沈黙の艦隊状態であった。タナはもっと深いようで適宜落としていくことにした。牛ツノと夜光の試し曳きであったがどちらにもピクリともなかったので、早々に定番のドジャー仕掛けに交換し11色で流してみたが、これでもかすりもしなかった。

右手前方岸寄りに僚船が航行していたが、あっちも釣れていないだろうなんて見ていたら、Uさんが突然立ち上がってちょろちょろ巻き始めた。ただのルアーチェンジかなと思ったがビワマスがくっ付いていた。

後で聞いたら50から60へ出ようと曳くとアタリが有ったそうな。こっちも50メートルラインだがもっと岸寄りなのかとも思ったが、人が当っている後ろのコースを曳くのもみっともないのでそのまま大崎へ進むことにした。

密かに大崎の向こう側に期待していたが、ヨシローさんのチーム艇がちっよと先に行ってそのままUターンしてきたので、期待薄かと思って竹生島へ向かう。 冬場で漁期ではないのか、前回来た時よりもずっと刺し網のブイが少なかった。今はエビ漁がずっと忙しいそうだ。

竹生島へ向かう長い長い旅の途中も魚探の感は全くの不毛地帯で、一体どこに行ってんだと焦りだした。

そうこうしている内にもROSCOさんやUさんより景気良い無線が頻繁に飛び込んで来る。湖流に乗って竹生島を抜けた群が菅浦湾に入って溜まっているのかと思ったが、ここからは余りにも遠い。

まだ時間が有るので竹生島沖の好ポイントをチェックすることにした。 しとしと雨の無風ベタ凪で気持ちが悪い。

80メートルラインに差し掛かると、牛ツノ11色にぽつらぽつら当りだすがしょぼい。ドジャー0/0の特大の方が調子良いのもよく分からない。しょぼいのなら小さい方が反応良い気もせんではないのだが。

竹生島の真正面は相変わらずダメだったが、通路の葛籠尾寄りはぱらぱら当りだす。 葛尾の菅浦湾寄りの岸寄りでUさんが作戦行動中だった。Uさんは釣師朗よりずっと岸寄りを曳くタイプみたいだ。

Uさんより無線が入った。 「ここ(魚が)居ますよ」と。

Uさんは昨日からプラと称して初めてのこのフィールドに単身チャレンジしていた。お約束の仕掛けとポイントは事前にROSCOさんからレクチャー有ったので、関東随一の中禅寺で鍛えられている技も加わって、初陣で10本ほど水揚げしたそうだ。

そのUさんを遠目で見ながらさびしい曳きをしていたら、Uさんから「ロクマルあるかなぁ~」なんて無線が突然入ってきた。目の前でやられてしまった。結局後で計り直したら60センチには達していなかったが、50オーバーの立派なビワマスだった。

葛籠尾沖の等深線が複雑に入り込んでいる地点で、3cm牛ツノの12時45分でやっとまともなヒット。50には及ばなかったが十分な引きを堪能する。

でこれの腹を裂くとぱんぱんの胃袋から、12cmの小鮎2匹とワカサギ1匹、スジエビ(背中に線が入った藻エビみたいなエビ)がたくさん出てきた。 この大きな鮎とワカサギを見たときに、何でミノーや通常サイズのスプーンとかに出ないんだ!?とマジに思った。普通こういうのを見るとマッチ・ザ・ベイトの定理で同じサイズのルアーを投げるのが定石なのだが。

しかしレイトロの場合はこれは自滅の罠だそうだ。今日のベタ凪中に自分も目撃したし、他の仲間も見たのだが、沖のど真ん中みたいなところでぼぁっとビワマスが湖面を割っているのが見られた。最初はバスか?と思ったが、よく見ているとそれはビワマスが下からワカサギや小鮎を、水面まで追い上げて捕食しているのだ。つまりそのサイズは表層の世界での話なのだ。

ワカサギや小鮎は水面近い浅いタナに団子に成って群れている筈だ。まさか水深60メートルからビワマスに追い上げられて、水面で捕食されていると考える方が不自然である。つまり中層域から下には居ないてことだ。13cmミノーを表層曳きしたり、ボートからキャスティングしたら釣れると思うが、今曳いている深いレンジではそんなものを食べていないのだ。

で何でこのルアーサイズが3cmのみとなるのか?は、もしかしてこれはスジエビを食べているのではないかと?ね。

エビというと湖底にへばり付いて居るような気がするが、超沖合いでは中層をオキアミみたいに群れて漂っているのではないかと思う。実は翌日に釣った鱒の胃袋には、たった今食べましたていうくらいのフレッシュなスジエビが、手のひらの上に山盛りになるくらいの量が詰まっていた。

スジエビだったら、追いかけまして激しく喰らい付くような捕食をしているのではなく、それは口を大きく使うまでもなくしゅるっと吸い込むような捕食だと思う。 またスジエビが時速4キロとかで遊泳しているはずもなく、実際にそうだったが遅曳きの方がずっとヒット率がよかった。

また沖にこれだけ美味しい餌が豊富であれば、ここのビワマスは何も危険を冒してまでシャローに捕食しに出て行かなくてもいいわけだ。 釣り教科書に出てくる湖とは豊かさがぜんぜん違うなのだ。湖のルアー&フライ・フィッシングは今でもシャローを釣れのはずだ。その理由はシャーローは餌が豊富だが、沖は餌となるものが乏しいエリアとされているからだ。

餌の少ない湖は好き嫌い言っていると飢え死にするので、貪欲になんでも捕食していると考えるが、餌が多様で豊富、その発生に季節性が有る琵琶湖の場合は、今そこで一番たくさん食べやすい餌にだけ偏食しているような気がする。つまりビワマスを大釣りしたければ、今偏食している旬な餌のシルエット、カラー、サイズに似せろてことだと思う。

またこのカラーてのも曲者だ。例えばヨコエビでも、ピンクぽい甲殻の年や、グリーンぽい甲殻の年があって、ビワマスはこの色の違いを認識している様子だ。実際釣友2人で色違いの貝スプーンを曳いたことがあるが、明らかに釣果に差が有った。なのでルアーボックスの中には、同サイズの色違いのスプーンが無ければならないのである、厳密にはね。

さて終日カッパが脱げない天気の中、46を頭にアベレージ40の小物中心7本を水揚げした。前回の三分の一。ROSCOさんはさすがの1ダース超えだった。

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12cmの小鮎と12cmのワカサギ、そして1cmぐらいのスジエビがぎっしり詰まっていた。しかしこの12cmに合わせたらボウズ巡りなんだよね。
とにかく捕食が夏と打って変わって、吸い込むような捕食になっていた。そのためヒットがどっかぁぁぁぁんて感じから、弱いうにゃうにゃした乗ったか乗ってないかの微妙なアタリに変わっていた。だからこの吸い込むバイトに合わせたタクティスが必須なのよ。分かりますか??


12月10日

S社長も夜にこんな迷路みたいな路地裏の旅館に駆け付けた大宴会が遅くまであったためか、二日目の出船は9時だった。S社長は今日日曜日は曳いて帰るのかと思っていたら、朝飯食べてそのまま帰ってしまった。もしかして宴会しに来ただけ?

桟橋に向かう湾沿いの道からは、青空に美しい虹が掛っているのが見えた。昨日と違って天気は快晴だ。しかし面白いもので天気が晴れだと風が強い。既に強い西風が吹き出していた。

帰りの長旅があるので12時上がりとした。つまり3時間の操業だ。 来年暖かくなるまでの在庫を確保しようと思っていたら、昨日の不漁と来たもんでこの3時間は遊んでいる場合ではなかった。 本当だったら今日はキングフィッシャーの試験曳きでもしようかと思っていたが、もうそんな余裕はなくなってしまった。(キングフィッシャーてのはドジャーの一種で、アメリカから通販で取り寄せたプラスチック製の、刺身を盛るに丁度良い長皿みたいな形状で、チョー傾奇者の漁具)

たった3時間で勝負を賭けるとしたら、一昨日昨日の釣果から考えれば菅浦湾から葛尾、特に葛尾の岩盤沿いと決めた。勝負ルアーは3cmツノの一点買い。

浅瀬航路を抜け切って機関最大戦速で菅浦湾の沖へ直行 ROSCOさんもその辺に既に展開していた。考えることは皆同じか!?
11色60メートルラインを葛篭尾へ向けで流す。仕掛けをセットしたと同時にヒィィット。しかし喰いが浅いのかポロリとばれる。それでも昨日のような永遠沈黙ではなく、入れポンヒットなので幸先が良い。

11メートルに感が出た。葛篭尾の一番美味しいコースを取ろうとしたら、何と漁船がやって来てなにやら太いロープを沈めながら、お目当てのコースを斜めによぎるラインで敷設作業を開始した。仕方ないのでぎりぎりで岸へ向かってターンしたらここでもヒット。

やはり漁師が敷設するラインだけあって、このコースは美味しいのかもしれない。その敷設したラインの途中にブイがつながれて浮いているわけだが、これが目印でこの周りを曳いていると、サイズは別にしてコンスタントにアタリが出る。 このブイ周りと葛籠尾沖の等深線が入れ込んだ根は必修科目だ。

葛籠尾を抜けた先でもみっちりやろうかと思い先に進むと、今度は強い北風で断念。ほんとに葛尾の風裏が狙いどころになってしまっていた。

結局昼までに40センチ級を4本揚げることができた。

桟橋に戻る途中は真っ向からの強風で、激しい波しぶきを頭から何度もかぶりながら必死の思いで帰港。正に先に一っ風呂浴びてきましたて状態だった。珍しく知らない釣り人たちが一艘出ていた。関西弁の船だったら地元の釣師たちだろう

ROSCOさんの友人が昼過ぎにふらっと帰って来た。生簀には50オーバーを頭に10本ほどの今日にしては大漁の水揚げだった。

聞けば海津大崎沖で大当たりだったそうだ。今日は逆だったようで、またしても読みを外してしまった。で思ったのだが次回から船団を二つに分けて朝一無線で情報交換し、群れが入っている側に集結する同時2面作戦が必要だと思った。

帰り支度をしていたら忘れ物があったので宿屋に取り戻ると、そこで耳寄りな話を仕入れた。 

「ところであんたら何しにこんな時期に琵琶湖に来たん? 観光とも思えんし。」

「女将さん、実は僕らビワマスて魚釣りに来たんですよ。」

「えっ? ビワマスて釣りで釣れはるんですか!? 漁師が網で獲るもんとちゃうの?」

「まぁ普通はそうなんだけど、関東から来た人は釣り方知っているんで釣るんですよ。 しかも結構ね。 だからあんな遠くの東京からえんやこらここまで来んですよ。」

「へぇ~、そうなん!? 驚きましたわ。」

そんなで世間話を立ち話して代車で帰路につくことになった。

ma 015

今宵の肴は「牡丹鍋」
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勉強になりました

ビワマスレイトロ創世記のお話し大変勉強になりました
私はビワマスレイトロ6年目になりますが最初の頃はダウンリガーもレッドコアラインも知らず迷走しておりました


噂では創世記の頃の伝説を聞きますが
細かい情報等がなかったので改めて凄いと感じました
これからも勉強させて下さい 
ブログ楽しみにしております

コメントありがとうございます。
開拓時代の古い情報ですが、楽しんでもらえたでしょうか?
事情があってHPを閉鎖しましたが、復活して欲しいとの話が意外に多くありまして、少しは役に立ちそうなコンテンツを、暇を見付けながらアップしていくつもりでいます。
今後ともよろしくです。
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プロフィール

choshiro

Author:choshiro
釣師朗 (ちょうしろう)
マス類の70オーバー(管釣は除く)はないけれど、60オーバーは数本揚げている程度の自称”大物レイトロ師” 写真の獲物は琵琶湖のビワマス。しかしその実態は小物得意のヒメトロ師だ。
家計の足しに東京湾にも出漁するが、アジ・サバ・キスと典型的な東京湾サンデー小物師。銀山・中禅寺は苦手。芦ノ湖、琵琶湖は好き。ルアーの宗派は天然貝教清貧派の模範的な信者。ビックミノーやバブリーな釣り道具は使わない、いや買えない。
千葉県にあっても”東京”ディズニーランドのある浦安市在住。年齢は平均寿命の半分をとっくに過ぎたねて感じ。大病もしたし後何回釣り出来るかなて思う今日この頃てか。

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